第二十二回 答えのないこと

答えのないこと 第二十二回 時空を超える願い 誤解を恐れずに言うと、 私は小さい子が長らく苦手だった。 真っ直ぐな瞳にどこか見透かされそうな そんな恐れもあったのかもしれない。 けれど小学生の頃は、こう強く願っていた。 …


第二十一回 答えのないこと

答えのないこと 第二十一回 群れない、とは自由なのか? ふと思い出したことがある。 小学生の時。 何日か不登校が続いた 帰国子女の女の子がいた。 私がクラスのいわゆる派閥に 属していなかったからだろう。 ある日、担任の先 …


第二十回 答えのないこと

答えのないこと 第二十回 プレイフルな人生を! 会社を辞めたいと思っている−− この一ヶ月で、この言葉を 何人から聞いただろうか。 約10年間会社勤めをした私も 入社3年目から辞める機会を 見計らい続けていた。 仕事とは …


第十九回 答えのないこと

答えのないこと 第十九回 ヴァーチュアス・スパイラル ユーモアを交えながら人間の陰部に触れ続ける、 心をえぐられる、けれど素晴らしい映画に出会った。 『ザ・スクエア 思いやりの聖域』 最近、私も自分の心の闇に触れることが …


第十八回 答えのないこと

答えのないこと 第十八回 メトロノームの共振現象 最近、思うところがあり 眠っていたSNSを使い始めた。 同時にひとつ新たなルールを設けた。 目的を明確にすること。 つい惰性で眺めてしまうと、 たまたま目にした情報が無闇 …


第十七回 答えのないこと

答えのないこと 第十七回 それは彼女だったから チラシを目にした瞬間から気になり、 これは映画館で観ないといけない! そんな気がしてひとり駆け込んだ 『君の名前で僕を呼んで』。 イタリア語と英語とフランス語、 時にドイツ …


第十六回 答えのないこと

答えのないこと 第十六回 「お前の噂を聞きたい」 映画好きだった曽祖母の影響で、 幼い頃、母は町の芝居小屋に よく連れられて観に行ったという。 回り舞台や花道、枡席などがあり、 古くは歌舞伎や芝居なども 盛んに公演されて …


第十五回 答えのないこと

答えのないこと 第十五回 物質的な日常からの脱却 6年前の初夏。 私は彼女とモロッコ全土を旅していた。 直前までドバイやマラケシュで 雑誌の撮影に追われていた私は、 彼女とは現地のリヤドで待ち合わせた。 ひとりで海外に出 …


第十四回 答えのないこと

答えのないこと 第十四回 毒か薬になれるなら 編集者やライターとして 長らく原稿を書いてきたものの、 腹の内を見せるような 生身の言葉を発するという機会は ほとんどなかった。 誰もが発信者になれる時代だけれど、 表現力に …


第十三回 答えのないこと

答えのないこと 第十三回 資本主義の私的な終焉 アルバイトを経験した頃からか 気づけば私は自分の時間を 時給換算するようになっていた。 会社員を辞め、独立してからは 月金、9時5時の時間帯に 生産性のないことをしていると …