第二十九回 答えのないこと

答えのないこと
第二十九回 感覚を研ぎ澄ます

私は昔から化粧品アレルギーがひどい。

中学生の頃、仏雑誌の付録についていた
当時はティーンに大人気だったコスメを使った時、
肌の弱さを自覚した。一気に顔が腫れ上がり、
しばらく皮膚科に通わざるを得なくなった。

学校で友人たちと頬にキスをする挨拶でさえ、
相手のメイクによっては、私の肌は敏感に反応し
数時間後には真っ赤に荒れてしまっていた。

そんな体質の為、日焼け止めでも
合成界面活性剤の含まれていないものを使用したり、
肌に触れるものは長らく天然由来のものを選んでいる。

けれど日本ではたった1種類でも、ほんの1%でも
オーガニック成分が含まれていると
“オーガニックコスメ”と謳われてしまう為、
意外と至るところに落とし穴がある。

知人に勧められたから、と思い切って使っても
数分後には肌が赤く腫れ上がる製品も少なくない。

私が手にしたいのは、見た目だけではなく
本質が伴ったリアル・オーガニック。
最近、改めてそう思う。