第二十三回 答えのないこと

答えのないこと
第二十三回 La vie en rose

会社を設立して5年目。
いよいよ社長業というものが
本格的にスタートし始めた。

社会との接点がほんの少し変わるだけで
仕事の仕方も、関わる人も、関わり方も
徐々に変わってきているように感じる。

そして世界が少しだけ変わって見える。

そういえばバカロレアに受かった時も、
アシェット婦人画報社に入社した時も、
『memorandom』を立ち上げた時も、
突然、世界がキラキラと輝いて見えた。

未知への切符を手に入れた時、
人は冒険者になる。

いつまでも、
たとえ死を前にした時でも、
この感覚を更新できますように。
そう願わずにはいられないほどに
希望とは尊いものだと思う。