water/light/temperature

越智康貴

“花の色、空気の色”

朝の光が、薄く青く色付いてるように見えたり、
夕焼けを前に、目の前が半透明のオレンジ色に包まれたように見えることはありませんか?

ちいさな頃から、“自分に見えてる色と、他人に見えてる色は、もしかしたらまったく別のものなのかもしれないなぁ”なんてことをよく考えていました。

色は、光そのもので(というか光線のキャッチと反射)、光の中にいろんな色の波長があります。
例えば赤いバラは、自分で赤を放ってるのではなく、バラが光の波長の中から赤い光を反射しているのです。

花は、自分の生活の中にある色で、一番贅沢というか、“こんな色もあるんだ、あんな色もあるんだ”と、その複雑な鮮やかさに、命の不思議に、トキメキます。

花束を作るとき、そんな風に考えて、ひとつひとつの花が、十分に光を受け取れるようにと組んでいます。
イキイキと、より一層鮮やかに人の目に映るように。
太陽に向けて顔を上げて育った花を、なるべくその状態に近い束ね方に。




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