西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展

西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展
Bunkamuraザ・ミュージアム 2016/6/14~7/31

「たのしい生地、トワル・ド・ジュイ。」

Bunkamura ザ・ミュージアムへ”西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展”を観に行ってきた。

トワル・ド・ジュイの様な布を知ったのは高校生の時、ヴィヴィアン・ウエストウッドのアーカイヴを見てのことだった(トワレ柄と呼ばれていた気がする)。細い線の、単色の風景画の中の人々にロマンを感じた、大げさに。シチュエーションというものが面白い。

この展覧会は、生地にのった柄を観るものなのかなと思ってたけど、生地と柄のコンビネーションが良かった。ていうか、柄と布地と合わせて生地っていうのかな。

柄そのものがどうこうみたいな話は割愛しようかな。

生地はリズムが面白い。同じこと、微妙な差を繰り返し繰り返し施して完成する。服(ぬいぐるみとかでもいいけど)になっている状態の方が何故か好きだけど。

逆再生的に、服になってたものをフラットにして展示していたものがあった。それが一番好き。生地の織りでストライプを表現した上に(たぶん)、小さなアイリスを点々とプリントしたものが、ずっとずっと眺めていられるくらい素敵で、直感的に”センスが良いってこういうこと!”って思った。

描かれる花柄の多くは、デフォルメされて、線や色が強く、こってりした印象で、そのこってりが気分の時に観たら何時間でもいれそうな空間だった。

ぼんやりと、ニセモノとホンモノの差ってなんだろうと考えた。
トワル・ド・ジュイ風のモノってたくさんあって、でも何かが違う、大抵イケてない。

生地のリズムかもしれないし、手描きじゃないプリントにも”タッチ”というのがあるのかもしれないなあ、って。

Bunkamuraザ・ミュージアム
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館時間 : 10時〜19時
(金・土曜は21時まで)
休館日 : 会期中無休
toiledejouy.jp
bunkamura.co.jp

《小鳥たち》 1775年頃 木版プリント・綿(ジュイ製) トワル・ド・ジュイ美術館蔵 ©Courtesy Musée de la Toile de Jouy
《小鳥たち》 1775年頃 木版プリント・綿(ジュイ製) トワル・ド・ジュイ美術館蔵 ©Courtesy Musée de la Toile de Jouy
《コクシグル》 1775年頃 木版プリント・綿(ジュイ製) トワル・ド・ジュイ美術館蔵 ©Courtesy Musée de la Toile de Jouy
《コクシグル》 1775年頃 木版プリント・綿(ジュイ製) トワル・ド・ジュイ美術館蔵 ©Courtesy Musée de la Toile de Jouy
《お城の庭》 J.B.ユエによるデザイン 1785 年 銅版プリント・綿(ジュイ製) トワル・ド・ジュイ美術館蔵 ©Courtesy Musée de la Toile de Jouy
《グッド・ハーブス》 18 世紀末~19 世紀初頭 木版プリント・綿(ジュイ製) トワル・ド・ジュイ美術館蔵 ©Courtesy Musée de la Toile de Jouy
《工場の仕事》 J.B.ユエによるデザイン 1783-84年 銅版プリント・綿(ジュイ製) トワル・ド・ジュイ美術館蔵 ©Courtesy Musée de la Toile de Jouy
《工場の仕事》 J.B.ユエによるデザイン 1783-84年 銅版プリント・綿(ジュイ製) トワル・ド・ジュイ美術館蔵 ©Courtesy Musée de la Toile de Jouy