アニメメモ・2019  長谷部千彩

アニメに関して言うと、2019年はずっと『ルパン三世』を観ていた気がする。
正直なところ、去年『ルパン三世 2ndシリーズ』(155話)を観終えた時には、もういいか、と思った。作品が多すぎて、きりがないなあ、と。
そんな時、漫画家あらごんさんが、『島耕作』シリーズを二年かけて全巻読破したという話をしてくれたのだった。二年・・・!二年もかけて読み通すなんて、すごい・・・!! 驚くと同時に、心に火がついた。私もやってみよう、アニメ版『ルパン三世』全作品を観てやろう!(ここまで来ているんだし!)

それから暇を見つけては、少しずつ消化していった。しかし、PARTⅢ(全50話)までは良かったものの、1989年以降、毎年制作され続けたテレビスペシャルシリーズ(「金曜ロードショー」で放映されていたもの)が、私には全く面白くなく、つらくてつらくて――というのは、宮崎駿が監督した『カリオストロの城』を踏襲した、ゲストヒロインをルパンたちが助け、感謝されるというストーリーばかりだったから。『カリオストロの城』がそもそも苦手なのに、似たようなものを二十数本観るのだから、ほとんど苦行。何度も投げ出しそうになったのを、山登りをイメージして頑張った。登頂したからといって何があるわけではないのだけれど。

『ルパン三世』のアニメを全制覇したのは夏の初め。完走してみてわかったのは、私は原作コミックのファンでしかないということだった。だから、アニメも、原作に寄っていれば寄っているほど、良いと感じてしまう。一番気に入ったのは、原作の雰囲気色濃い、野沢那智がルパンの声をあてたパイロットフィルム(前田憲男の音楽がお洒落!)。放映されたものだと、大雑把なくくりになるけれど、大和屋竺が関わったものが好き。よって、『カリオストロの城』やテレビスペシャル版を観て『ルパン三世』のファンになったひととは、たぶん話は合わないと思う。

――と、結論めいたものが出たところで一段落するはずだった。今度こそ、本当にアニメ版『ルパン三世』はもういい、となるはずだった。
ところが、小学三年生の姪が『ルパン三世』のファンだということがわかり、そこから、姪につきあっての『ルパン三世』鑑賞が始まった。私の部屋で一緒に観たり、ファン向けの上映会に連れて行ったり。そんな理由で、毎週、会っていた月もある。

姪には年の近い兄弟がいない。甥は高校生。大人に囲まれて暮らしていると言ってももいい。そのことを、私は少しだけ不憫に感じていた。なぜなら、私は、年の近い弟や妹と遊んだ記憶をたくさん持っているから。泣いたり、笑ったり、喧嘩をしたり。その中には、子供の頃、一緒にテレビアニメを観た、というのも入っている。うろ覚えの歌詞を繋ぎながら、子供部屋で、お風呂の中で、草木繁る庭で、テーマソングを一緒に歌った。そんなことを何十年も経ったいまでもずっと覚えているのだ。
だから、去年、『ルパン三世』を観ていたのは、前半は、自分のため。後半は、姪のため。姪に楽しい思い出を作ってあげたかった。テーマソングは一緒に歌い、次元大介のセリフに一緒に「かっこいい~!」と声をあげる。好きなキャラクター、面白かったと感じたところを教え合う。「またルパン、一緒に観ようね!」という別れ際の合言葉。純粋に作品を楽しむのとは違う、アニメを使って思い出の種を蒔く、そんなこともやってみた2019年。
リストを眺めると古い作品が多いと気づく。
今年は新作を多く観たいと思う。
ちなみに実写映画のほうは90本観ていました。

 

1月~3月
-『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五エ門』 任侠もの+剣戟。ふたつが一本の作品で楽しめる、私にとってお得な作品。
-『ルパンVS複製人間』 何度観ても面白い。ダイアローグのセンスとレイアウトのセンス!吉川惣司(監督)の発想がかっこいい!
-『ルパン三世 イタリアン・ゲーム』アニメーター森本晃司さんが手がけたオープニングが素晴らしい(原作の画からの引用が随所に)。このひとの作るルパン本編が観てみたい!
-『AKIRA』 森本晃司さんが関わった作品を観たくてアニメ版を。原作は、休載前までは当時追いかけて読んでいたけれど、5巻以降未読。私の中で一番強烈だったキャラ、ミヤコさまがアニメ版ではモブ的扱いになっていて、あれ?という感じ。
-『ルパン三世 グッバイ・パートナー』 新作テレビスペシャル。ルパンの顔が野球部員(中学生)みたい。AIが絡む近未来ストーリーのため、コンピューターを前に展開する後半、石川五エ門がずっと後ろのほうでぼーっと突っ立っていたのが泣けた。なんでこんな設定の話にしたかな。峰不二子が即興でピアノを弾き始めるのも無理矢理だったし、 次元大介の過去の女の思い出の花としてカランコエが出てくるのも疑問。だってカランコエは多肉植物よ?多肉植物を恋愛がらみの小道具に持ってくるセンス、どうなの?でも、小学生の姪が「面白かった!」と喜んでいたので、まあ、いいか、とも。
-『ルパン三世 PARTⅢ』 全50話。キャラクターデザインに癖があるけど、脚本がいい回も。鈴木清順脚本回が狂っていた。
-『モンキーパンチ漫画活動大写真』 キャラクターデザイン(増田俊彦さん)がモンキー・パンチ先生の絵柄に思いっきり寄せているところがいい。ルパン三世もこのキャラクターデザインでやればいいのに。
-『ストレンヂア -無皇刃譚-』 ソードアクションシーンの評判が高いので観てみた。確かに迫力があった。劇場で観てみたい。主人公の声は長瀬智也さん。さらっと演じていてうまい。
-『ガンバの冒険』 私が好きな『ルパン三世』のアニメは大和屋竺脚本回が多いことに気づき、大和屋竺脚本のアニメを探して観始めた作品。子供の頃に観て、とても面白かったという記憶は残っていたけれど、詳細は忘れていた。観直してみたら、本当に素晴らしく、胸が震えた。脚本、演出、キャラクターデザイン、声優の演技、すべてが最高(特に小林七郎さんの美術!!)。私のアニメランキング1位に躍り出た!という感じ。観ている間中、何度も”表現”という言葉が、バーンと頭に浮かんだ。ロードムービーというところも好き。
-『GAMBA ガンバと仲間たち』 2015年公開CGアニメ版。『ガンバの冒険』がすごすぎて。どうしても比べてしまうよね。
-『ルパン三世 ルパンは今も燃えているか?』 ファン向け。
-『ルパン三世 パイロットフィルム(シネマスコープ版』 ルパンの声は野沢那智。私のイメージするルパン!という感じ。次元役の小林清志さんとの声の相性もいい。音楽・前田憲男。彼にずっと担当して欲しかったなあ。
-『ルパン三世 パイロットフィルム(TV版)』 ルパンの声は広川太一郎。
-『ルパン三世 ルパン一家勢揃い』 メインキャラクター声優交代前の最後の作品(ショートフィルム)。ストーリーが原作忠実で良い。絵も原作に寄せてくれたら最高なのに。惜しい。
-『劇場版 ルパン三世 風魔一族の陰謀』 石川五エ門が女子高生と結婚するところから始まる。ヒロインがイタくて観ているのが恥ずかしかった。”田舎の女の子は純朴で良い”みたいなのは、いったい誰のファンタジーなのか。
-『劇場版 ルパン三世 バビロンの黄金伝説』 脚本浦沢義雄・大和屋竺。もう一度観たい。

4月~6月
-『LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘』 小池健監督のルパン三世スピンオフシリーズの峰不二子編。次元大介編・石川五エ門編、どちらも良かったのに、これは脚本からもう全然ダメだった(私は)。安易に女性キャラに母性をのせようとするの、本当にやめて欲しい。というか、そういうものから(一時でも)観ているほうを解放してくれるのが峰不二子というキャラクターの魅力なのに。わかっていないなあ(私見です)。
-『ガンバの冒険』 二周目。母の家の解体の準備&工事の間、寂しさと悲しさに呑まれそうになる自分を、『ガンバ』を観ながら励ましていた。「しっぽを立てろ!」
-『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』 モンキー・パンチ先生が監督をしたアニメ版ルパン。オープニングは原作テイストで良いのだけれど、ゲストキャラクターがモンキー・パンチデザインじゃないところが残念。ルパンがずっと変装していて、ルパンとして全然登場しないところも物足りない。
-『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』 栗田貫一が山田康雄の代役として初登場した作品。やっぱり演技が下手で観ているのが苦痛だった。そして、栗田貫一ってルパンの物真似、それほどうまいわけでもなかったんだなあと思った。
-『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』 劇場上映があったので、大きなスクリーンで観たらどうかな?と思い鑑賞。観客席は女性多し。
-『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五エ門』 劇場上映があったので、大きなスクリーンで観たらどうかな?と思い鑑賞。背景が綺麗。ひとりで来ている女性客がほとんど(私も含め)。
-『LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘』 前売り券が手元に余っていたのでアニメおたく友達と劇場で鑑賞(二回目)。帰りにこの作品のどこが苦手かという話で盛り上がる。
-『キャロル&チューズデイ』 女の子ふたり組がミュージシャンとしてデビューして音楽業界で成功するまでの話。『スペース☆ダンディ』『サムライチャンプルー』など好きな作品が多い渡辺信一郎監督ということで期待していたけれど、”悪くない”ぐらいの感じ。主人公のふたりに私はあまり魅力を感じなかった。あと、作中使われる歌の詞が、私には退屈だった。“ずっと私は孤独だったけど、あなたによって解放された”みたいな内容ばかり。みんなそんなに寂しいのかな???私は音楽業界を舞台にした話が好きじゃないのかもしれないとも思う。
-『ハイスコアガール ROUND13&14&15』 シーズン1の未放送分。ゲームソフト「ときめきメモリアル」「RPGツクール」の劇中登場に胸が熱くなる。
-『ガンバの冒険』 友人に勧めたところ、観始めてくれたので、私も一緒に再見。ネズミ版『七人の侍』。「しっぽを立てろ!」
-『ルパン三世 ルパンVS複製人間』 金曜ロードショー、モンキー・パンチ先生追悼放映。放送自粛シーン、バサバサとカットしてある。
-『サムライチャンプルー』 夏になると観たくなる!ロードムービー+ソードアクション+HIP HOP。掛け合いが面白くて好き。”いいこと言ってる”セリフがある脚本に感動するひとが多いみたいだけど、私はそれよりも会話にセンスがある脚本に惹かれる。好きなアニメのベスト3に入る作品。
-『さらい屋五葉』 二回目。オノ・ナツメ作品。登場人物がみんな大人で観ていてほっとする。八木平左衛門がかっこいい。

7月~9月
-『アリス ~モンキー・パンチの世界~』 モンキー・パンチ先生のコミック『アリス・ザ・ワイルド』のアニメ化。キャラクターデザインもストーリーも原作に忠実。モンキー・パンチ作品に関しては、やっぱりそれが一番かっこいいと思う。DVD化希望。
-『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』 テレビスペシャル第1作。キャラクターデザインに癖があって苦手。作画崩れも気になった。
-『ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎』 テレビスペシャル第2作。キャラクターデザインに癖があって苦手。出崎統監督、名作も多いのに(『ガンバの冒険』!)、『ルパン三世』になると笑いがことごとくすべっている(と思う)。
-『はたらく細胞』 何となく最後まで鑑賞。それほど好きな作品ではなかったけれど、輸血のシーンは良かった。輸血されて外部から来た赤血球さんたちが、「ここどこだ?」「でも、だいたいやる仕事は同じでしょ?」的なゆるさで働きだすところ。
-『ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え』 テレビスペシャル第3作。作画崩れがひどすぎる。
-『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』 テレビスペシャル第4作。私は全然笑えなかった。生理的に受け付けないギャグシーンも。
-『ルパン三世 ルパン暗殺指令』 テレビスペシャル第5作。キャラクターデザインが好きになれない。
-『母をたずねて三千里』 アルゼンチン旅行の予習。グーグルマップで旅のルートを辿りながら観た。ちゃんとロードムービーになっていたことを今更ながら知った。アルゼンチンの地理がこれでだいたいつかめた。ストーリーは、子供の頃に観たときも、後半グダグダな印象だったけど、やっぱりグダグダだった。原作に足したエピソード、マルコがひどい目にばかりあって、『おしん』みたい。高畑勲さん、なぜここまでマルコをいじめる?でも、背景は素晴らしい!
-『ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密』 テレビスペシャル第8作。キャラクターデザイン、峰不二子が普通のひとに見える(庶民?)。
-『ルパン三世 ワルサーP38』 テレビスペシャル第9作。こういうデザインのキャラクターが登場するゲームが90年代後半、掃いて捨てるほどあったなあ、と懐かしい気持ちに。時代感。
-『ルパン三世 炎の記憶 ~Tokyo Crisis~』 テレビスペシャル第10作。ルパンのアジトが貧乏くさくて嫌。
-『ルパン三世 愛のダ・カーポ〜FUJIKO’S Unlucky Days〜』 テレビスペシャル第11作。女性キャラクターの服がひどすぎて、そちらに目が行ってしまう。
-『ルパン三世 1$マネーウォーズ』 テレビスペシャル第12作。オープニング曲が小西(康陽)さんのリミックスヴァージョン。女性キャラクターの服装がダサい。
-『ルパン三世 アルカトラズコネクション』 テレビスペシャル第13作。原作コミックがベースになっている。
-『ルパン三世 お宝返却大作戦!!』 テレビスペシャル第15作。峰不二子のかけているサングラスが変。描き直して、と言いたい。
-『ルパン三世 盗まれたルパン 〜コピーキャットは真夏の蝶〜』 テレビスペシャル第16作。昔を振り返る話をかっこよく作れるひとって少ないね。残念。
-『ルパン三世 天使の策略 ~夢のカケラは殺しの香り~』 テレビスペシャル第17作。キャラクターデザインも作画もひどすぎて、アニメ版『ルパン三世』を制覇しようとしたことを本気で後悔した。
-『どろろ(新)』 テレビスペシャル版『ルパン三世』を観続けるのがあまりにもつらいので、逃避。第15話の作画を除けば、名作の域に達していたと思う。最初はキャラクターデザインが大幅に変わっていて戸惑ったけれど、慣れたら大正解だと思った(イケメン百鬼丸)。未完の作品(原作:手塚治虫)をどう着地させるのだろうと興味を抱いて観ていたが、弟・多宝丸がストーリーにがっちり絡んできて、最終回、いい作品観たなあと満足感でいっぱいに。
-『どろろ(旧)』 モノクロ作品。第1話の最初の地獄堂のシーンが良い。おどろおどろしく重いムードのシリーズ前半が好き。鯖目とマイマイオンバのエピソード、鯖目は妖怪の妻を愛していたのね・・・。せつない。
-『ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ』 テレビスペシャル第18作。どうして富豪の娘であるはずのヒロインがこんなに安っぽい服を着ているのか。不思議。
-『ルパン三世 霧のエリューシヴ』 テレビスペシャル第19作。魔毛狂介のキャラクターデザインがモンキー・パンチ先生の絵柄に寄せてある(良い)。
-『ルパン三世 sweet lost night ~魔法のランプは悪夢の予感~』 テレビスペシャル第20作。終わり方がウェットで苦手。
-『ルパン三世 the Last Job』 テレビスペシャル第21作。峰不二子、銭形警部、石川五エ門の声優(増山江威子、納谷悟朗、井上真樹夫)が本作をもって降板(正確にはもう一本ショートムービーを制作した)。おじいちゃん、おばあちゃん感がすごいことになっていたから、ほっとした。
-『ルパン三世 血の刻印 〜永遠のmermaid〜』 テレビスペシャル第21作。あー、また洞窟の奥にお宝があるっていうやつか~、と思った。(←ルパンあるある)
-『ルパン三世 princess of the breeze~隠された空中都』 テレビスペシャル第24作。ルパンに赤ちゃんをおんぶさせたりするの、やめればいいのに。大人の男が赤ちゃんに振り回されるという定番。ベタすぎる。
-『ルパン三世 ルパンVS複製人間』 テレビスペシャル版に疲れたので中休み。私が好きなルパンに戻ってみる。
-『ルパン三世 東方見聞録~アナザーページ~』 テレビスペシャル第24作。テレビスペシャル版はこれで全部観たことになるので、頑張って観た。ルパンたちが岩手県・平泉で大活躍。苦笑い。もう何でもありだね。
-『この世界の片隅に』 やっと観た。原作も読んだけど、アニメはアニメならではの表現を試みているところが良い。ただ、すずさんみたいなひともいたかもしれないけれど、それは非常に恵まれたケースで、実際の戦時下の暮らしはもっとハードだったのではと思うけど。すずさん、嫁ぎ先の人たちに恵まれていて良かったね。
-『LUPIN the Third -峰不二子という女-』 以前に観た時はあまりピンと来なかったのだけれど、信頼しているおたく友達が評価していたので再見。今度はとても面白いと感じた。絵はモンキー・パンチというより、ギド・クレパックスっぽい。色遣いが美しく、ディテールにセンスが。女の私が見ても、女性キャラクターのファッション、小道具がお洒落。女性監督、女性脚本家が制作したからか、抜かりなし。セリフもいい。
-『ルパン三世 GREEN vs RED』 偽ルパンがたくさん出てくる異色作。こういうのもあってもいいんじゃない?ゲストヒロインを助ける話(マンネリ)よりはずっといい。
-『ルパン三世 生きていた魔術師』 原作でもアニメでも殺し屋パイカルが好きだったので、パイカル復活ということで期待していたけれど、普通だった。
-『ルパン三世 VS 名探偵コナン』 『名探偵コナン』の絵柄が苦手で、観るのがつらかった。
-『天気の子』 私は全然(略)。感動したひとに語られると返答に困るので、観たことを話さないようにしていた。
-『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』 本編は全く頭に入らず。本編よりもDVD特典映像の原作者対談のほうが面白かった。原作『ルパン三世』ファンである『名探偵コナン』作者が本作品へ並々ならぬ熱の入れようを見せる一方で、「私、脚本とか一切読まないんですよ~」と笑顔のモンキー・パンチ先生。つわもの感。
-『言の葉の庭』 映像はきれい。みんな恋愛がしたいんだなあ、と思った。
-『約束のネバーランド』 孤児院から脱出するまででシーズン1が終了。舞台が孤児院の中だけなので、少し退屈だった。シーズン2に期待。原作は少年ジャンプ掲載ということだけど、いまの少年マンガ誌は、こういう残酷なお話も載せているのね。少年ジャンプって読者層、何歳ぐらいなんだろう?
-『ルパンしゃんしぇい』 モンキー・パンチ先生公認のパロディアニメ。全然期待しないで観たけど、大笑いした。『ルパン三世VS名探偵コナン』の何倍も面白い、私には!
-『ピアノの森:シーズン2』 ショパンコンクールの裏側を描いていて興味深い。各ピアニスト(登場人物)の演奏は、ひとりずつ別なピアニストが担当して、音をあてている。いい方法だなあと思う。中国人ピアニストの生い立ちエピソードがマンガっぽかった。
-『ルパン三世 2ndシリーズ』 姪につきあって観る。
-『さらざんまい』 浅草に遊びに行った翌日に観始め、わー、そのまんまだ!と興奮(舞台が浅草)。これからは、吾妻橋を見たら、「さらざんまい!」と叫ばずにはいられないと思う。2019年放映作品の中では一番かも(もしくは『どろろ』)。グッズもいくつか買ってしまった(カッパ柄のTシャツなど)。

10月~12月
-『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』 未来都市の刑事もの(バディもの)。『TIGER & BUNNY』のシリーズプロジェクトということだったので観てみた。脚本(掛け合い)がうまい。セリフのやりとりが楽しいアニメ。低温なキャラクター(主人公のひとり・ダグ)がいい。中年のくたびれ感。こういうひと、現実にもいる。
-『ルパン三世 カリオストロの城』 横浜でシネマ・コンサートがあったので、姪を連れて行った。
-『さらざんまい』 二周目。お兄ちゃんが竹芝桟橋で死んじゃうところで流れるマスカニーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」。初めて観た時、お~、ここでこの曲を!と感動した。名シーンですね。
-『BEM』 『妖怪人間ベム』リメイク版。ベラとベロのキャラクターの改変に放映前から受け入れ難いものを感じていたけど、作品も(私は)ダメだった。ベラが女子高生だなんて、ありえない。
-『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』 二周目。出てくる男性、それぞれに魅力がある。
-『アナと雪の女王2』 気がついたら一時間半ぐらい寝ていた。
-『スぺ―ス☆ダンディ』 フランスのNetflixにはあるので、フランスに行くとついつい観てしまう。去年もフランス滞在中、観ていた。
-『ルパン三世 The First』 3DCGアニメ化された『ルパン三世』。小林清志さんが登壇するというので、舞台挨拶付初日上映に応募してみたら当選したので、おたく友達を誘って行ってみた。作品は、『カリオストロの城』へのオマージュ作品(というか亜流?)。ルパン一味が活躍しない『ルパン三世』を作る意味とは?(←アクションシーンが少ない)エンディングテーマが、昔の二時間ドラマのエンディングみたいだった。
-『LUPIN the Third -峰不二子という女-』 『ルパン三世 The First』での不完全燃焼感を払拭したくて再見。
-『ルパン三世 ルパンVS複製人間』 時々、観たくなる。
-『ラーゼフォン』 放送当時に視聴した大好きな作品。ブルーレイを入手したので、久しぶりに観直す。キャラクターデザイン山田章博。女性キャラクターたちにいろいろなタイプがいて良い。音楽が橋本一子さんなので、全編を通して雰囲気が上品。最終回のカタルシス!年の離れた男性(年下男性)とつきあっている女性が観たら、さらにじーんとくると思う。
-『妖怪人間ベム』 子供の頃に観たきりだったけど、観直してみたら、ホラーアニメだった。毎回、心の醜い人間が登場する。これはこれで教育的効果があると思う。
-『BEASTERS』 擬人化した肉食獣と草食獣が共存する世界での学園もの。ミステリー部分は解明されないままシーズン1終了。ヒロイン(ウサギ)のビッチっぽい魅力がリアル(こういう女の子はモテますよ)。彼女に恋をする純情な灰色狼の心の動き、セリフもリアル。原作者が恋愛をよくわかっていると思った。シーズン2も観るつもり。
-『ルパン三世 The First』 小学生の姪の付き添い。MX4D版。鑑賞後、姪からいろいろと物語上の質問を受け、あらすじの破綻に気づく。子供は楽しんでいた様子。
-『シンデレラボーイ』 モンキー・パンチ原作のアニメ。まあまあ。音楽・谷川賢作。いつも思うけど、『ルパン三世』って、山下毅雄のものにしても大野雄二のものにしても、テーマソングが強烈で、それでグッと底上げされている気がする。『シンデレラボーイ』、そんなに悪くないのに、オープニングテーマが流れた時点で、これは普通のアニメだな、と思ってしまったから。
-『ハイスコアガールⅡ』 楽しみにしていた続編だけど、シーズン1のほうが面白かったような。ゲーマーの主人公が、あいつとゲームセンターに住んだら楽しいだろうなあ、と妄想するシーン、筐体の前で布団をふたつ敷いてヒロイン(←ヒロインもゲーマー)と並んで寝ている図、元ゲーマーの私には、主人公のヒロインへの愛情がビシビシと伝わってきた。ゲームやらないひとには伝わらないと思うけど。
-『MUSASHI GUN道』 アニメ史上に輝く伝説の駄作。作画崩壊もすごいし、物語も崩壊している。最終回で登場人物が「尺が足りなくなったから」とメタ発言した時には、本当にビックリした。実際、ストーリーをショートカットして終わらせていた。ニコニコ動画で観るためにあるような作品。
-『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』 “女の心”を真面目に描こうとしているところがいい。成瀬巳喜男の『浮雲』を思い浮かべた(ストーリーに類似点はないけれど)。アニメを観ていると、「俺(=制作者?)の好みの女の子はこういうのだから!」と乱暴に提示されているだけと感じることがよくある。それが悪いとも思わないけど、真面目に女を描こうとしている作品を観ると、女としてはやっぱりほっとしますね。
-『輪るピングドラム』 観たい観たいと思いつつ、後回しにしていた作品。大晦日に滑り込みで年内鑑賞完了。同じ人柱ものでも『天気の子』は私は好きになれなかったけど、『輪るピングドラム』には感動した。ストーリーももちろんだけど、とにかく表現がユニークで。私はいい話が観たいわけじゃなくて、こういうことをこんな形で表現するのか!と驚きたいというのが一番にあるみたい。そして、いつも驚かされる幾原邦彦監督作品。2011年作品ということで、今頃ですがズシンと来ました!