第十一回『キャンバスアート、初挑戦!』
こんにちは、あらごんです。
前回はアートトイや雑貨を扱う台湾のお店、something GOOD!のオープニングイベントに出展するため、あさみさんフィギュアの制作をスタートし、無事完成させたものの、フィギュアとセットでキャンバスアートも提出しなくてはならない・・・描いたことないのに!というところまでをお伝えしました。
さて、問題のキャンバスアートを、僕は描上げることができたのか? something GOOD!のオープニングイベントはどうなったのか?
今回は、これらを振り返ろうと思います。
キャンバスに絵を描いた経験が無いに等しい僕にとって、この依頼はかなりの無茶振り。どこから手をつければいいものか、途方に暮れていたのですが、ここで助けが現れました。
僕の妻です。
何を隠そう美術系専門学校卒業という経歴を持っているのです。
そんな彼女が当時の知識を活かし、キャンバスアートに必要な道具を揃え、描き方をレクチャーしてくれました。
まずキャンバスにジェッソという、塗料のノリを良くするための下地材を塗り、乾燥させます。
そして乾燥させたミニキャンバスに鉛筆で軽く下絵を描きます。
最後にリキテックスという、水性アクリル絵の具で一気に絵を描きます。
完成後の写真だけ見ると簡単そうですが、全くの手探り状態からスタートだったので、納得いくものがなかなか描けず、ミニキャンバスを何枚も無駄にすることに・・・。
それでも若い頃はポスターカラーでアニメの背景を描く仕事をしていたので、その経験をもとに少しずつコツをつかみ、どうにかそれっぽい絵になったかと思いますが、いかがでしょう・・・。
ちなみにこの絵が描きあがった頃、something GOOD!さんのInstagramにはオープニングイベントに参加するアーティスト達の作品とキャンバスアートが続々とアップされていました。
当たり前ですが、本物のアーティストは絵がとても上手です!!
みなさん何でこんなにキャンバスに絵が上手く描けるのだろう…。 自分がめちゃめちゃ場違いな人間に思え、逃げ出したい気分でした。
それでも、台湾にフィギュアとキャンバスアートを発送しなくてはならない期日ギリギリの状態です。急いで梱包し、郵便局に駆け込みました。あとはもうなるようにしかなりません。
数日後、ついにはじまったsomething GOOD!のオープニングイベント。
本当は現地まで行きたかったのですが、仕事の都合もあり断念。イベントに参加された方々のInstagramの投稿を通して会場の様子を自宅で見ていました。抽選での招待制で行われたそうですが、とても賑わっていたようです。
当日の写真を送っていただいたので、人が写りこんでいないもののみになりますが、ご覧ください。
そんな会場内に飾られた僕の作品と紹介文です。
なんとお値段はあさみさんフィギュアとキャンバスアートのセットで7000台湾ドル(約26,800円)!!
この値段は、イベント主催者の方と相談して決めました(これでも最安値…)。
そもそも自分自身で作品の価値を決めることなんて、難しくてできません。
そんな訳でとりあえず周りの方に合わせて、何となく付けた価格です。
最安値とはいえ、結構なお値段のする僕の初アート作品、いったい買い手はつくのでしょうか……?
結果から言うと、キャンバス絵とあさみさんフィギュアのセット、無事購入していただけました!!
something GOOD!のInstagramで、僕のイベント出品作品が紹介された時、問い合わせのコメントを残している方が何人かいたので、淡い期待は抱いていましたが、まさか本当に買ってくださるとは!
自分なりに一生懸命に制作したとはいえ、キャンバスアートに関しては初の試みの拙い作品ですし、「本当にいいの!?」という気持ちもありましたが、イベントに誘ってくださったMさんとsomething GOOD!さんのメンツはどうにか立てることができ、とりあえずホッとしました。
後日、購入した方が、Instagramにフィギュアとキャンバスアートの写真をアップしてくださったのですが、嬉しさがこみ上げたのはむしろその時です。
写真は、something GOOD!さんから届いた、参加アーティストにプレゼントされたというノベルティです。
このようなイベントへの参加は、いまのところ1 度きりですが、アーティストになった気分を味わえた、とても貴重な経験でした。ノベルティの数々は、その思い出として、今も大事にしています。
更に数日後、WOWORKSのBさんから連絡が来ました。
「Just a girl」の販売間近の時期だったので、てっきりその連絡かと思いましたが、違いました。
このイベントを見守っていたBさんは、まずは「絵が売れておめでとう!私も嬉しいです」とのお祝いの言葉を、そしてなんと「是非、このあさみさんフィギュアも生産したい」という提案をしてきたのです。
初めて作ったフィギュア作品が「Just a girl」という名前で製品化するという奇跡を直前に控えていたこの時期に、更なる奇跡が起きようとしていました。
その続きは次回(いよいよ最終回!)でお話したいと思います。
それではまた!