memorandomのこと 01 大人の部活動 長谷部千彩

 ウェブマガジンmemorandomには、いま運営スタッフが6名いる。編集担当は5名。コーディング担当が1名。スタート時から参加を続けているのは、コーディング担当の男性と私だけで、他のメンバーは2年前に入れ替わった。最近加わったひともいる。
 サイトに広告が入っていないことから察していただけると思うが、基本的にスタッフはボランティア。金銭的に得することは何もない。そして(いまのところ)得する形に展開させる予定もない。

 それでも私が参加しているのは、ウェブマガジンを媒介にしたゆるい繋がりが楽しいから。たぶん他のメンバーも同じだと思う。
 ゆるい繋がりだから、いつ切れてもおかしくない。基本的にスタッフは編集チームをいつ抜けてもいいし、いつ戻ってきてもいい、そういうことになってはいる。けれど、そもそも定例ミーティングはZoomで月1回、作業の進捗報告や連絡はSlackとLINEを使って、というスタイルなので、抜けなければならないほど活動が忙しくない。だから続けている、続けていられるというのもある。
 企画はいろいろ挙がっているのだから、もう少し活発にやりたいね、と毎回ミーティングで話し合ってはいるのだが、それぞれ昼の仕事を持っている身ゆえ、負担のない範囲で少しずつしか進められないのが実情。更新回数が少ないのもそのせい。memorandomは “大人の部活動” 。”大人の部活動” とはこんなものである。

 ここまで書いて気がついた。私がmemorandomに参加している理由は他にもある。スタッフミーティングや執筆者との打ち合わせへの参加、それは仕事に無関係な形でひとと話す場を持ち、一緒に何かを作る場を持つということでもある。お金のために働くのを日常とする暮らしを何十年も送ってきたからこそ、それをとても贅沢なことだと感じているのだ。

 スタッフからはこんな意見も出ている。
「秘密結社じゃないのだから、編集に参加したいというひとがいたら、加わってもらってかまわないんだけどね」
 とは言え、細々とした活動に、いきなり編集スタッフが増えても混乱するから(ただでさえ雑談の盛り上がるチームなのに)、この部分(パート)を手伝ってくれるひと、いませんか?という形でサブメンバーを募集し、参加してもらうのが良いかもしれない。
 ・・・のんびり考えていこうと思います。