美術館への行きかた。

第十六回 心と向き合う美術鑑賞 先日、京都の歴史ある寺院の副住職とお話しする機会を頂きました。時代の変化にあわせた寺の役割のアップデートに取り組んでいる方で、お堂の中にアート作品の展示をするなど、革新的な活動をされていま …



美術館への行きかた。

第十四回 読む美術 この連載のタイトルは「美術館への行きかた」としている。とはいえ「行きかた」も何も、どこもかしこも美術館は休館している。それどころか出かけることすらままならなくなってしまった。ならばというわけでもないの …


美術館への行きかた。

第十三回 日本の表現の心 今から約150年前、明治と呼ばれる時代が始まった。日本が大きく西洋化と近代化を進めた時代であり、西洋からも多くの人が流入している。 西洋から訪れた人々は、日本人の不真面目さに一様に驚いたという。 …


美術館への行きかた。

第十二回 美術が未来の社会を作る? フランス、パリ16区に巨大な森林公園がある。その一区画にルイ・ヴィトン財団美術館(Fondation Louis Vuitton・以下FLV)はある。建築をフランク・ゲーリーが手がけ、 …


美術館への行きかた。

第十一回 表現のインプットとアウトプット 7月下旬から約一ヶ月ほど、フランスのパリに滞在し活動する日々が続いた。3歳になる子どもが夏休みということもあり、仕事の時間は朝晩に限られ、日中は子どもと遊んで過ごした。 この期間 …


美術館への行きかた。

第十回 美術館とギャラリーは違うもの アメリカの多くの老舗ギャラリーが閉鎖に追い込まれているそうだ。ネットの隆盛やアートフェアと呼ばれる、要は合同展示即売会のようなものの数の多さにより、わざわざギャラリーまで足を運ぶ理由 …


美術館への行きかた。

第九回 美術の外側にある美術 書の作品や、生け花などはその物やその美しさを指して芸術と称されることはあるけれど、美術館で目にする機会はあまり多くはない。 これは作品のクオリティがそうさせる訳ではない。書や生け花というもの …


美術館への行きかた。

第八回 落書きの芸術性はどこにあるのか? 今年1月、東京都・港区の防潮扉にバンクシーの作品らしき落書きがあると話題になった。これらの落書きはグラフィティと呼ばれ、バンクシーとはおそらく現代で最も影響力のあるグラフィティ・ …


美術館への行きかた。

第七回 美術館の空気を楽しむ 原美術館は東京・品川にある私立美術館であり、宮島達男、奈良美智など多数の現代美術のコレクションを抱える。1979年の開館以来、現代美術を専門的に扱う美術館として、コンパクトながら貴重なコレク …