第四回 答えのないこと

答えのないこと
第四回 アウトサイダーという罪

私はパリで生まれ育った。

好きでもあり、嫌いでもあるような
好きでも嫌いでもないような場所。

思春期に目の当たりにしたのは、
緩やかに根づいている人種差別や
自殺者が出るほど激しい選別主義。

光があれば闇があるように。
哲学や芸術が育つ土壌には、
時に傍観者でいたくなる現実がある。